GUIDE
家族へ残す情報の整理
万一のとき、ご家族が最初に立ち止まるのは、手続きの複雑さよりも「どこに何があるか分からない」という一点です。 全部を書き切る必要はありません。負担がいちばん減る順に、書けるところから整えていく方法をご説明します。
公開日:2026年8月17日 / 最終確認日:2026年8月17日
先に押さえる3つ
- ・順番は「連絡先 → 契約 → 書類のありか」。この3つが埋まるだけで、ご家族が動き出せます。
- ・書くのは「どこにあるか」まで。残高や暗証番号そのものは書かないでください。
- ・古い情報は、無い情報より困ります。記入日を入れ、見直す時期を決めておいてください。
1. 何から書くと、いちばん負担が減るか
最初のページから順に埋めようとすると、たいてい途中で止まります。 止まっても意味が残るように、ご家族が実際に困る順に並べました。上から5つだけでも、届く情報量はかなり変わります。
緊急連絡先
続柄と、連絡がつきやすい時間帯まで。ご家族が把握していない友人・元同僚は、ここに書いておかないと連絡が届きません。
契約しているものの一覧
金融機関、保険、携帯電話、公共料金、定額サービス。金額や口座番号ではなく「どこと契約しているか」だけで十分です。手続きの入口が分かれば、あとはご家族が確認できます。
大切な書類のありか
保険証券、権利証、年金手帳、遺言書を作成している場合はその保管場所。現物を集める必要はなく、場所が分かれば足ります。
医療とお住まいのご希望
判断が難しくなったときに、誰に決めてほしいか。結論を決めきれない場合は、「誰に任せるか」だけでもご家族の負担が変わります。
お預けしている・お借りしているもの
貸金庫、レンタル倉庫、駐車場、人にお貸ししているもの。ご家族からは見えにくく、後から判明すると対応が難しくなります。
2. 書いてはいけない情報
暗証番号・パスワード・秘密の質問の答えは、そのまま書き残さないでください。
ご自宅の金庫に入れていても、書き残したノートは紛失・盗難のリスクから完全には切り離せません。 また、こうした情報は多くのサービスの規約で第三者への開示が禁じられており、書き残しておけば必ずご家族が使える、というものでもありません。
書き残すのは「どのサービスを使っているか」までにとどめてください。 契約先さえ分かれば、ご家族は正規の手続きで確認や解約を進められます。開くための情報は、控え本体とは別の方法で管理するのが安全です。
3. 古くならないようにする
実際に起きる問題は、書かないことよりも、書いた内容が古くなることです。 解約したはずのサービスが残り、連絡先が変わり、住所が変わります。ご家族から見ると、古い情報は「無い」より厄介です。存在しない契約に連絡してしまうためです。
- ・記入日を入れる。いつ時点の内容かが分かれば、ご家族は判断できます。
- ・見直す時期を、すでにある予定に紐づける。誕生日、年末、保険の更新時など。
- ・消さずに書き足す。変わった経過そのものが手がかりになります。
4. どこに置き、誰に伝えておくか
奥深くにしまい込んだ控えは、必要なときに見つかりません。逆に、誰でも読める場所に置くと、書ける内容が限られます。 置き場所と、存在を伝える相手は、分けて決めてください。
- ・置き場所:ご家族が探せる、具体的な場所を1か所に決める。
- ・伝える相手:少なくとも1人に「あそこにある」と伝えておく。中身まで見せる必要はありません。
- ・伝える相手が1人だけだと届かないことがある。その方と同時に連絡がつかない場合を考え、2人目まで決めておくと確実です。
5. 紙・デジタル・人に預ける、それぞれの向き不向き
どれが正解ということはなく、弱点が違います。組み合わせるのが現実的です。
| 方法 | 向いている点 | 弱い点 |
|---|---|---|
| 紙のノート | 誰でも読める。機器も電源も要らない | 更新が面倒で古くなりやすい。紛失・災害に弱い |
| デジタルで保管 | 更新しやすく、内容を暗号化して守れる | 開き方をご家族が知らないと届かない |
| 人に預ける | 確実に渡せる | 預けた方の事情に左右される。更新のたびに渡し直しが必要 |
実務的には、内容はデジタルで更新し、「どこにあるか」だけを紙でご家族に伝えておく組み合わせが、更新のしやすさと確実に届くことの両立になります。
TSUNAGILOG
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本ページは一般的な情報のご案内です。法律・税務上の判断を代替するものではありません。 相続や契約の取扱いは、ご事情や契約先の規約によって異なります。個別の判断が必要な場合は、契約先の窓口または弁護士・司法書士・税理士等の専門家にご確認ください。